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技能実習生の受け入れ人数は本当に増えるのか? [技能実習生の法改正]

優良な実習実施者(受入企業のことです)になれば、
新制度では受け入れ人数枠は増えますが...

実習生の環境.jpg


はたして、技能実習生の受け入れ人数は、
本当に増えていくのでしょうか。


旧制度から50人以下の事業所で3名までの1号の受入が可能であり、
それは新制度においても変わりはありません。

ですが、『優良』と認めてもらえる受入企業では、
基本人数枠の2倍 まで受け入れ人数の枠が広がります。

しかし、この『優良』と認めてもらえる諸条件を
満たし続けることに対して、
受入企業側には、いったいどれだけのストレスがかかるのでしょうか。


ざっと一通り要件を見渡してみてストレスがかかる点を列記してみます。
要は、面倒くさいことがたくさんということです。苦笑

なお、以下の各ポイントの得点が、
満点(120点)の6割以上となる実習実施者(受入企業)は
優良な実習実施者の基準に適合することとなる。

とありますので、そのつもりでご確認ください。


Ⅰ 過去3年間の基礎級程度の技能検定等の学科試験及び
 実技試験の合格率(旧制度の基礎2級程度の合格率を含む。)

実技試験の合格率(旧制度の基礎2級程度の合格率を含む。)
・95%以上:20点
・80%以上95%未満:10点
・75%以上80%未満:0点
・75%未満:-20点

…つまり、1年目、今では9カ月検定とでも言いましょうか、
この最初の技能検定に受からねば、2年目以降に技能実習が移れませんので、
ここは頑張って乗り越えてもらっているかと思います。
しかしながら、技能検定対策を十分にしていない企業、
特に旧制度来、グレーゾーンもしくは、ダメでしょ、その業務での受入は...
なんて企業も未だ少なくないと思われ、
そういった先では、ひどいと技能検定に通訳がついてきて、
技能検定中に母国語で指導しながら、無理やり技能検定を通してきたところも、
以前からよく見かけていました。

また特に学科試験において、日本語が全く分からないとか、
その移行対象職種の専門用語など微塵もわからない実習生がいると、
再試験なんてことも、少なくないところがあります。

どれだけ検定対策をしても、
実習生自身が、検定をナメていて、
=先輩たちから楽勝、なんなら立ち会う担当官が教えてくれるよ...
なんて口コミが出回っていようモノならば、
いつまでたっても合格できない場合があります。

そんな時には、借金を返し終わっていようがいまいが、
1年目の在留期限前、2号への移行申請の限界期日までに、
技能検定に合格せねば、
2年目以降の出稼ぎはできなくなります。

こういったところには、今までマジメに指導して
対策に取り組んできていたところならまだしも、
ナァナァ、イイカゲンにしてきたところは、
このストレスすらハードルを乗り越えられないことでしょう。



Ⅱ 過去3年間の2・3級程度の技能検定等の実技試験の合格率

<計算方法>
分母:新技能実習生の2号・3号修了者数
   -うちやむを得ない不受検者数
   +旧技能実習生の受検者数
分子:(3級合格者数+2級合格者数×1.5)×1.2

* 旧技能実習生の受検実績について、施行日以後の受検実績は必ず算入。
 施行日前については、施行前の基準日以前の受検実績は算入しない
 こととすることも可。
* 施行後3年間については、Ⅱに代えて、
 Ⅱ-2(1)及び(2)で評価することも可能とする。

Ⅱ―2(1) 直近過去3年間の3級程度の技能検定等の実技試験の合格実績

Ⅱ-2(2) 直近過去3年間の2級程度の技能検定等の実技試験の合格実績

Ⅲ 直近過去3年間の2・3級程度の技能検定等の学科試験の合格実績
* 2級、3級で分けず、合格人数の合計で評価


…一つ一つ触れていると、膨大になるので端的に。
要は1年目の技能検定で受ける検定よりも難しい、
上級の技能検定を受けさせ、合格させねばなりません。

前述のように、そもそも移行対象職種の業務に従事していない場合、
これまた相当なストレスになることでしょう。
ちなみに、受験コストもフツーに考えれば、
受入企業側負担となるでしょう。


技能検定関係では、他にも、

Ⅳ 技能検定等の実施への協力
*技能検定委員(技能検定における学科試験及び実技試験の問題の
 作成、採点、実施要領の作成や検定試験会場での指導監督などを
 職務として行う者)又は技能実習評価試験において
 技能検定委員に相当する者を社員等の中から輩出している場合や、
 実技試験の実施に必要とされる機材・設備等の貸与等を行っている場合を想定

なんてポイントもあります。
検定員なんてメンドクセーなんて言ってる先には、
加点は与えられません。



他に、

・直近過去3年以内の『技能実習指導員』の講習受講歴
・直近過去3年以内の『生活指導員』の講習受講歴

…有料の講習を3年おきに受講せねばなりません。
近くでやってれば別ですが、都会に集中してます。
1日出張でしょう。

・第1号技能実習生の賃金(基本給)のうち最低のものと
 最低賃金の比較

・技能実習生の賃金に係る技能実習の各段階ごとの昇給率

...つまり、最賃では適切ではないし、1年目よりも2年目、
2年目よりも3年目と、昇給を確定させる雇用契約が望まれます。


他にも、
・労務上の改善指導を受けていないとか、
・失踪がゼロ又は失踪の割合が低いとか、
・母国語相談・支援の実施方法・手順を定めたマニュアル等を策定し、
 関係職員に周知していること(就業規則、36協定などの翻訳整備でしょうか)
・受け入れた技能実習生について、全ての母国語で相談できる相談員を確保していること
・直近過去3年以内に、技能実習の継続が困難となった技能実習生に
 引き続き技能実習を行う機会を与えるために
 当該技能実習生の受入れを行ったこと
・受け入れた実習生に対し、日本語の学習の支援を行っていること
・地域社会との交流を行う機会をアレンジしていること
・日本の文化を学ぶ機会をアレンジしていること

などがあります。

なお、あくまでも60点以上となれば良いので、
全てを網羅「せねばならない」とまではないのですが、
従来の受入れの手間より、もう一歩も二歩も踏み込んだ
手間とコストをかけねばならないことは自明の理です。


さらに加えて、ココまで法に付き合って、
労力とコストをかけたにもかかわらず、
実習生の数が増えれば増えた分だけ、
失踪のリスクや、途中帰国、受け入れ人数が増えれば増えただけの、
3名の時には決して発生しなかった諸問題が勃発することも、
また現実です。
例)実習生同士でのケンカ、トラブル、残業の偏りなどによる不平不満、
  リーダーとして労使交渉など煽る実習生の登場リスクなどなど。


誰がどう考えても、労働力は年々不足していきます。
その分、仕事も減っていくならばともかくも、
それでは企業も成立できなくなるので、何とかしますが、
結局、労働力が求められることになりがちです。

そんな時には、外国人技能実習制度を上手に活用されることも、
確かに有力な選択肢であり、慣れてきてしまえば、
企業にとってみれば麻薬のようなものとまで言えます。


毒とまでは決して思いませんが、
食わば皿まで、、、となっている企業も少なくはないのかもしれません。

だからこそ、さらなる手間暇とコストをかけてまで、
『優良』な実習実施者(受入企業)を確保する企業も
少しずつ増えていくのかもしれません。

でも、前出の諸条件は、相当なストレスであり、
誰もが容易に超えられるのでもなさそうに感じるのは私だけでしょうか。


技能実習生の受け入れ人数が増えることは、
監理団体や送り出し機関にとっては、
実際にはビジネスチャンスです。

ちなみに、監理団体側も『一般』という『優良』な監理団体でなくては、
受入企業側がいくら襟元を正しても、受け入れ人数は増えません。

もしかしたら、自社の自助努力だけでは増やすことすら
根本的にできないかもしれませんね。
そしたら、監理団体の乗り換えから考えねばならないでしょう。

それ相当な対価を支払うことを重々承知したうえで、
受け入れ人数を増やすべきかどうかは判断せざるを得ないと思われます。


*詳細は以下リンク先のP13をご確認ください。
http://www.otit.go.jp/files/user/docs/300501.pdf



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